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オリックスが上位争いをするために大事な“審判を味方につける“ということ

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/08/15

 今シーズンも後半の大事なところに差し掛かってきました。パ・リーグのペナントレースはライオンズが頭一つ抜け出し、CSを賭けた3位争いは混沌としています。ホークス、マリーンズ、バファローズ、イーグルスまで3位にすべり込む可能性がある状況。

 そんな中、バファローズは先週のライオンズ戦からの連勝で波に乗りつつありますが、この競り合いから何とか一歩抜け出したい!! 秘策はないものかと思案しております。対戦相手と選手の特徴をうまく捉えて絶妙なオーダーを組む。戦術を考える。……でも、そんなことは監督以下、首脳陣が考えているわけで、日々の試合に反映されていることでしょう。私ごときの出る幕ではありません。であれば、もっと別の視点はないのだろうか。

 そう思いながら、グラウンドに目を遣ります。

 選手以外のファクター……。

「あ! 審判さんだ。」

“審判を味方につける”。賄賂を渡してどうこうしようってな話ではありません。審判も人間。ジャッジの基準があるとはいえど、それぞれに特徴はあります。例えば、ランナーが出たらストライクゾーンが狭くなるイメージを持たれている人とか、試合の前半と後半で立ち位置や構えの高さがビミョーに変わる球審。肝心なところをちょくちょく見逃してしまいがちな人など。(←アカンやろ!) そうした人間くさい特徴をうまく捉えて、試合ごとに対策を施していく。そういうのもひとつのファクターではないかと思うわけです。

 選手のプロファイリングができて、傾向と対策が組み立てられるのなら、審判とて同じこと。ではないでしょうか。

 よく、ピッチャーがなかなか際どいところをとってもらえないというシーンを見かけます。しかし、バッテリーが何度も何度もそこを攻めていたりする。意図があるとは思うのですが、ナンセンスなアピールだったりすることもあるわけで。バッターと勝負する前に、球審と勝負して余分なエネルギーを使ってしまっている……と思うのですね。

 一つひとつのプレーがつながって試合が成立する。それが積み重なって勝敗の差が表れる。となると、こうした小さなファクターも大事にしたいところです。

審判が見せた人間くさい一面

 さて、そんな審判の皆さん。いつも厳しくジャッジ!! のイメージがありますが、私が接してきた審判の方々は、実に人間くさい一面を見せていました。少しエピソードを紐解いてみましょう。

 例えば……

 オープン戦で一度に多くの選手交代があった時に、あやふやな通告をする人。(←アカンやろ!!)

 あまりに煮え切らないので、「すみません! そのメモ見せて下さい!」と、監督から聞き取った際に控えたメモを見せてもらったら……

※あくまでイメージです。

「フィーリングカップル5対5か!!」(←知っている人は50歳以上確定)とツッコミたくなるほどの出来で、思わず「訊き直して来て下さい!!」と門前払いしたことがありました。

 今や、京セラドームのアナブースはスタンドに移り、選手交代の通告は、監督→球審→予備審判→アナブースという、ちょっとまどろっこしい伝言ゲームになっているのですが、予備審判からアナブースへの連絡手段がインターホンで、数年前のある日、試合中にそのインターホンが不通になったのです。このため、選手交代の連絡がアナブースまで通じず、試合が中断する羽目に。慌てた私はドームの職員さんに連絡を取り、審判のブースに行って確認してもらったところ、何と! インターホンの電源コードが抜かれ、審判の携帯電話が充電されていた!! というアンビリーバブルなこともありました。