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F・トーレスもびっくり!? 佐賀で楽しむ「明治維新を支えた人と技」

肥前さが幕末維新博覧会 好評開催中

2018/08/08

猛暑の続く今年も、始まった夏休みシーズン。九州・佐賀では、明治維新150年の今年、心躍る博覧会が“熱く”展開中。会期は来年1月まで。「想定外」「感動した」「また来たい」と、既に来場者は100万人に迫る勢い!今年、見逃せないイベントだ。

メイン館の幕末維新記念館は最新技術による映像&実演で魅せる体感型シアター。さあ、幕末~維新の肥前佐賀へトリップ!
メイン館の幕末維新記念館は最新技術による映像&実演で魅せる体感型シアター。さあ、幕末~維新の肥前佐賀へトリップ!

 さる七月十六日、J1サガン鳥栖に電撃入団した世界的に有名なサッカープレイヤー、F・トーレス選手(スペイン)を照り付ける太陽の下、二千五百人が迎えた肥前さが幕末維新博覧会のメイン館広場。人口七万人とJ1の中でも一番小さな佐賀県鳥栖市のクラブを選んだ同選手は、記者会見で「この質素なチームを高みへと引き上げたい」と抱負を語った。

 これと同じ心で、幕末から明治にかけて、日本の近代化に尽力した人物を、数多く輩出したのが佐賀。

 開明的な精神で、西洋の優れた技術を積極的に取り入れ、リーダーシップを発揮した佐賀藩十代藩主・鍋島直正。明治以降首相を二度務め、早稲田大学を建学した大隈重信。肥沃な大地の将来性を予見し、北海道の開拓を主導した島義勇。幕末の頃、日本初の鉄製大砲を製造したのは佐賀藩だったが、佐野常民は国産初の実用蒸気船を造った三重津海軍所(世界遺産に認定)の監督を務めると共に「戦地では敵味方なく、傷ついた人達を平等に治療すべき」という信念に基づき、日本赤十字社の前身・博愛社を創設した。

 彼らが青春の日々、学問に打ち込んだ藩校の“学びの場”を再現した「リアル弘道館」、佐賀発祥の武士の心得『葉隠』から“今を生きる”勇気と知恵が得られる「葉隠みらい館」、人間国宝が手掛けた有田焼などで、佐賀の豊かな食材を使った料理を堪能するレストラン「ユージアム サガ」等、幕末・明治の気分に浸りつつ、ゆったり過ごせるパビリオンや街並みが佐賀市、唐津市、鳥栖市など県内全域に……。

江藤新平、大隈重信も学んだ藩校での学びを再現「リアル弘道館」
江藤新平、大隈重信も学んだ藩校での学びを再現「リアル弘道館」

 先の見えない時代だからこそ、一人一人の小さな決意が、大きな流れとなって世界を動かす――。

 百五十年前の日本をリードした志や気風が、いまも佐賀には残っている。近代日本の基礎を作った魂のふるさと・佐賀の知られざる魅力を、ぜひ足を運んで、探し当ててみたい。

「幕末維新記念館」(市村記念体育館)の特徴ある外観は、モダニズム建築の先駆け・坂倉準三氏のデザイン。
「幕末維新記念館」(市村記念体育館)の特徴ある外観は、モダニズム建築の先駆け・坂倉準三氏のデザイン。

Text:Yuko Hiwatari

INFORMATION

さが維新博
www.saga-hizen150.com

九州佐賀国際空港までは、羽田から全日空便が1日5往復。成田からはLCCの春秋航空日本も毎日運行中。

提供:肥前さが幕末維新博推進協議会