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連載池上彰「WEB 悪魔の辞典」

池上彰氏から見た岸田政調会長「良き常識人では権力闘争に勝てないのです」

派閥【はばつ】――池上彰「WEB 悪魔の辞典」

2018/08/15

 池上彰さんの新連載「WEB 悪魔の辞典」では、政治や時事問題に関する用語を池上さん流の鋭い風刺を交えて解説します!

【派閥・はばつ】

 親分を総理大臣にして自分も甘い汁を吸おうとする政治家集団のこと。

【池上さんの解説】

 自民党の秋の総裁選挙で、安倍晋三首相を支持する派閥が多く、総裁三選が有力と報道されています。

 決定的となったのが、岸田派の岸田文雄政調会長が出馬を見送ったこと。岸田派の中には、「たとえ今回の総裁選で勝てなくても、戦う姿勢を示せば派の結束は強まるし、ポスト安倍に名乗りを上げられる」と出馬を期待していた若手国会議員もいただけに、“優柔不断な殿”への不満が出ています。

 こういうとき、インテリは弱いなあと思ってしまいますね。岸田氏は、祖父も父も自民党の衆議院議員。広島が選挙区になっているとはいえ、幼少期はニューヨークに住み、その後は東京の永田町小学校に麹町中学校、開成高校という典型的なエリートコース。エリートはほかにもいますが、自民党の有力議員の中ではとても常識人なのです。

岸田文雄氏 ©文藝春秋

 でも、良き常識人では権力闘争に勝てないのです。