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相撲界の“闇”を告発した男 元小結・板井の本音と色気

2018/08/25
通算493勝をあげた ©共同通信社

 元小結・板井こと板井圭介さんが亡くなった。かねてより心臓病と糖尿病を患い、人工透析も受け続けていた。8月14日朝、自宅台所で倒れているのを元付け人によって発見された。享年62。

 大分県出身で地元の高校から実業団を経て大鳴門部屋へ。得意の突き押し相撲で序ノ口から26連勝(当時史上最多)するなどスピード出世、80年代の土俵を沸かせた。

 私が板井さんと初めて会ったのは引退から8年後の1999年。八百長の実態を世に問うべく、日本外国特派員協会での講演を翌年初春にセットするのにかかわったのだ。

 板井さんは、横綱・曙を始めとする当時の十両、幕内力士20人の八百長を告発するのみならず、元横綱・千代の富士の優勝を巡っては、他の幕内力士とのホシのやりとりとその対価を調整する「中盆」(八百長の仲介役)を自ら務めていたと明言した。

 2007年、私は週刊現代で現役横綱の八百長を告発する記事を連載、日本相撲協会は高額の損害賠償請求訴訟で対抗してきた。板井さんはこの時も法廷に立ってくれた。