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連載文春図書館 ベストセラー解剖

夫婦の会話も増えるかも? 生活リズムに組み入れる「教養」とは

『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』(デイヴィッド・S・キダー/ノア・D・オッペンハイム 著)――ベストセラー解剖

2018/08/29
『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』(デイヴィッド・S・キダー&ノア・D・オッペンハイム 著/小林朋則 訳)

 歴史、文学、視覚芸術、科学、音楽、哲学、宗教の7つのジャンルに関する広範な知識が日替わりで、1項目あたり1ページにまとめられている。その数、364。1日1ページを読み進めると、約1年で読み終わる区切りのよさがキャッチーな本だ。原著は長年アメリカで愛され続けているベストセラー。日本語訳も刊行されると同時に大ヒットしている。

「教養に関する本の読者というと中高年の方が多い印象だったのですが、本書の読者層は幅広いです。『夫婦で毎日1ページずつ読んでいる』『定年後の新しい習慣として読み始めた』という方もいれば、1日1回、読み終えたページをSNSに投稿して、情報を発信しながら勉強している若い読者の方もいます。みなさんに共通しているのは、何がしかの形で生活リズムの中に組み入れて親しんでくださっていることですね」(担当編集者の野本有莉さん)

 前書きに〈本書は、脳を活性化する知性の体操みたいなものだ〉とある。〈現象と実在〉〈モダニズム〉〈太陽と核融合〉〈『ロリータ』〉〈スペイン内戦〉など選ばれた項目はなかなかハードで、専門家の監修を通った解説文も、平易な文体だが内容に手加減はない。その適度な歯ごたえが、読者を刺激しているのかも。

「ご高齢の方から『認知症予防のために書かれた本より、こうした本を楽しむ方がいい』なんて声も届いています(笑)」(野本さん)

2018年4月発売。初版1万部。現在10刷21万部

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365

デイヴィッド・S・キダー(著),小林朋則(翻訳)

文響社
2018年4月27日 発売

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