昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載THIS WEEK

「本当に小憎らしいですね!」 金正恩氏の発言に夫人の一言

2018/10/01

 9月18日から3日間、南北会談が平壌で開かれた。計17時間にわたって文在寅大統領と過ごした金正恩委員長。この間、特に目立ったのが、2人の女性だ。金委員長の実妹・金与正労働党宣伝扇動部第一副部長と李雪主夫人である。

 順安空港での査閲の時に文氏を案内したのを皮切りに、正恩氏の傍には必ず与正氏の姿があった。首脳会談に陪席し、正恩氏が署名する際には万年筆を手渡す。昼食会の冷麺店「玉流館」でも食事にはほとんど口をつけず、行事の進行を担当。白頭山訪問でも、先に頂上に到着して両首脳を出迎えるなど、まるで1人で10役をこなす動きだった。

文大統領を出迎える金正恩氏と与正氏(左) ©共同通信社

 与正氏は、北朝鮮のナンバー2と言われる崔竜海労働党副委員長の次男、崔ヨン氏と15年に結婚。ヨン氏は労働党の中核の部署である組職指導部の課長だ。2月の平昌五輪出席時に妊娠説が流れた与正氏だが、4月の板門店会談の直前に出産し、今回の南北会談に臨んだと見られる。

 与正氏が担ったような役割は本来なら、金正日総書記の時からの長年の執事、金昌善書記室長(秘書室長)が務めるのが自然だ。それでも与正氏が全てを仕切るのは、正恩氏が身内しか信用していないことの裏返しではないか。