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4年連続Bクラスの“モテない男” オリックスくんの魅力を語ろう

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/10/05
note

 今シーズンもまた「モテナイ男」で終わってしまった我らがオリックス・バファローズ。「持って無い男」では無い。もう完全に「モテナイ男」である。意中の優勝子ちゃんに振られ、2位子ちゃんにも振られ、粘り強く頑張ってアプローチしたにも関わらず3位子ちゃんにも振られてしまった。これで4シーズン連続でCSデートのお預け。また来シーズンまでのお預けだ。今年もひたすら秋の夜長を「ホットドッグプレス」と睨めっこしながらデートプランを練る日々の再来である。まるで2位子ちゃんと3位子ちゃんの会話が聞こえてきそうじゃないか。

「まさかさぁ、優勝子が西武くんと付き合うなんて思わなかったよね」

「それそれ、超びっくり。私絶対ソフトバンクくんの事が好きなんだと思ってたし」

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「でも私、おかげでソフトバンクくんと付き合えて超幸せ。3位子も日ハムくんと幸せにね」

「うん。途中まではオリックスくんも積極的で良かったんだけどね」

「そうね。でも彼はなんか今ひとつ決め手に欠けてるから。実家は超お金持ちで、ルックスも良いもの持ってるのにね」

「だよね」

 まぁ良いさ。こんな「モテナイ男」でも、2018シーズンの楽しかった思い出が沢山出来た。交流戦も花火ナイトも劇的なサヨナラ弾もリクエストの神さまも、今年の大切な思い出なんだ。

今季は自身初の開幕投手を務め、2年ぶり2桁勝利を挙げた西勇輝

オリックスくんはこんなにも魅力的だ!

「モテナイ男」(自分もそうであるのだが)は総じて人より残念な所を、人より少しばかり多く持ち合わせている。相手の気持ちが分からないとか、自分ばっかり喋っているとか、ここぞと言う時に決められないとか。決して本人に悪気はないのだが、その辺が「モテル男」との大きな差なんだろうか。だが「モテナイ男」のオリックスくんが「モテル男」の西武くんやソフトバンクくんに魅力的に劣っているかと言えばそうではない。やっぱりオリックスくんは我々に取っては「超」の付く魅力的な男なんだ。ここはひとつ秋の夜長を楽しく過ごす為にも、オリックスくんの良い所だけ羅列して「文春野球コラムペナントレース」2018シーズン最後のコラムにしたいと思う。

①球団歌「SKY」は名曲だぞ!

 強引なほど手前味噌であるが、自分で言ってしまおう。どのチームの球団歌も素晴らしいがオリックスくんの球団歌はロックナンバーなんだ! BPMも早めで格好良いぞ!

②球場企画はバラエティに富んでて面白いぞ!

「節電ムード」が世間を包むこのご時世に冷やしドームを始めたり、大の大人にキッザニア的職業体験(もはやインターン?)をさせてみたりと何かとブッ飛んでいるオリックスくん。もちろん花火ナイトや復刻デーと言った真面目な企画もふんだんに用意して我々ファンを迎えてくれる。毎年毎年、本当に「お・も・て・な・し」の男だオリックスくん。

③マスコットは可愛いぞ!

 どっかのマスコットみたいに文春野球に登場して大人気なくHIT数を稼ぐ事などしない、正統派の癒し系マスコット「ブルくん」と「ベルちゃん」。少しヤンチャでおてんばで、それでいて頑張り屋な兄妹だから、是非来シーズンも会いに行こうじゃないか。

④ダンディなおじさま達の奮闘は癒されるぞ!

 今年で勇退される福良監督はじめ、西村ヘッドコーチに鈴木コーチ、藤井コーチに高山コーチ。風岡コーチに至っては最早「ブルくん」と「ベルちゃん」以上に癒しの象徴だ。ダンディなおじさま達に癒されに行こう!

⑤ライトの応援は凄く熱いぞ!

 球団歌以上に名曲揃いの選手応援歌。ライトみんなで歌うチャンステーマは感動ものだ。応援団の面々も、他球団に「数は劣れど中身は優れた」熱き面々。オリックスくんのライトスタンドを体験して欲しい。

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