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「亡くなる確率はかなり低かった」 結愛ちゃん虐待死の対応、何が問題だったのか

「マニュアルを守っていれば、亡くなる確率はかなり低かったと思う」

 東京都目黒区で今年3月、船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5)が両親から虐待を受けて死亡した事件。検証報告をまとめた厚生労働省の専門委員会委員長の言葉を、泉下の結愛ちゃんはどう受け止めたのだろう。

船戸雄大被告は大麻所持でも追送検された ©共同通信社

《もうパパとママにいわれなくてもしっかりとじぶんからきょうよりもっともっとあしたはできるようにするから もうおねがい ゆるして ゆるしてください》

 結愛ちゃんが養父の雄大被告(33)と母の優里被告(26)に宛てたノートの「反省文」の内容が判明し、日本中が怒りと悲しみに包まれたのは6月。その事件の検証結果が10月3日にようやく公表された。全国紙社会部記者が語る。

「今回、精査されたのは、雄大被告らが当初居住し、虐待を疑われて2度、警察に書類送検された香川県と、転居先の東京都の児童相談所の対応です。何度も虐待のサインがありながら、結果的に死を防げなかった両児相の対応は当初から疑問視されてきましたが、厚労省の公式見解もかなり辛辣でした」