文春オンライン

杉村太蔵が忘れられない明石家さんまの質問「冠番組と議員バッジ、どっちが欲しい?」

薄口政治評論家・杉村太蔵さんインタビュー#1

note

まさか自分がバラエティ番組に出るとは

―― 筑波大学に進学されて一人暮らしになりますよね。そのときはテレビは?

杉村 テレビはありましたし、それなりに見ていたような気もします。

―― 何か記憶に残っている番組はありますか。

ADVERTISEMENT

杉村 でもテレビ番組というよりも、映画とか見ていたのかな。26歳で議員になったぐらいで、やっぱり社会のことには関心を持っていたから、ニュースとか、ワイドショーとか、けっこう好きでした。だからこんなに僕自身、バラエティ番組に出るなんて夢にも思わなかったです。ホント、人生はわからないものですよ。不思議なもんだなと思いますね。逆に、最近のほうがはるかに見ていますよ、テレビは。

 

さんまさんに聞かれた「冠番組と議員バッジ、どっちが欲しい?」

―― いまはバラエティ番組とかいろいろ出ていると思うんですけど、出てみてバラエティ番組の印象って変わりましたか。

杉村 変わりましたね。やっぱりバラエティ番組は重要な“社会インフラ”だと思いました。いまテレビを見なくなった、見なくなったと言われてます。確かにそういう部分もあると思いますけど、それでもまだね、やっぱりテレビは楽しみだと。テレビ欄を見て、今日はこの番組を7時からやる。楽しみだなと。病院に入院されている方々、要介護の方とか、バラエティ番組があるおかげで、それが生きる糧になっているという話も聞きます。そういう人たちに少しでも楽しんでもらう、もっとも身近なエンタテインメントだと思うんです。

―― そういう意味で社会的なインフラなんですね。

杉村 明石家さんまさんの番組にゲストで出演した時、「冠番組3本と国会議員の復活、もし手に入るとしたらどっちがいい?」って訊かれたときに、それは国会議員の復活のほうがいいって答えたんです。国会議員は橋や道路や図書館や病院もつくれるじゃないですかと。そしたら、さんまさんが、「確かにそうかもしれない。でも、俺たちは笑顔を作れんねんで」と。もう返す言葉もない(笑)。はあ、なるほどなと。「俺たちは笑顔を作れんねんで」。すごく印象に残っている言葉ですね。

 

#2 “失言の国会議員”杉村太蔵を救った飯島愛の「もういいじゃん」
http://bunshun.jp/articles/-/9446

#3 杉村太蔵が語る“相場観”「僕はテレビのギャラ交渉が大好きなんです」
http://bunshun.jp/articles/-/9447

写真=山元茂樹/文藝春秋

すぎむら・たいぞう/1979年8月13日、北海道旭川市生まれ。小学校4年生のときにテニスを始め、北海道札幌藻岩高等学校在学時の1997年10月、なみはや国体のテニス少年男子で優勝。1998年4月、筑波大学体育専門学群に入学、2004年3月中退。オフィスビルの清掃員を経て、外資系証券会社に勤務。在職中の2005年9月、自民党公認候補として衆議院議員選挙に立候補、当選(2009年7月で任期終了)。2010年7月、参議院議員選挙に立候補するも落選。現在はタレントとして活躍中。2013年5月に立ち上げた商社「杉村商事」の社長でもある

杉村太蔵が忘れられない明石家さんまの質問「冠番組と議員バッジ、どっちが欲しい?」

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー