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連載今夜も劇場へ

初演から30年、野田秀樹の“伝説の舞台”が蘇る

『贋作 桜の森の満開の下』――今夜も劇場へ

2018/10/26

 野田秀樹の古典的名作『贋作 桜の森の満開の下』が公演中である。先日、パリ公演を成功裏に終えたばかりだ。ヒダの匠(仏像彫刻師)三名がヒダの王(野田)の元に呼び寄せられる。目的は十三歳になる娘たち(夜長姫=深津絵里、早寝姫=門脇麦)が十六歳になる時までに弥勒菩薩を彫り上げること。

 物語は孤独を直視する坂口安吾の作品集から構成されており、匠三名は、耳男(みみお/妻夫木聡)、オオアマ(天海祐希)、そしてマナコ(古田新太)。それぞれ、『夜長姫と耳男』『飛騨の顔』『桜の森の満開の下』の登場人物だ。ヒダの王の女房的存在となっているアナマロ(銀粉蝶)を含め、強力布陣の役者は全員エネルギーに満ちている。

 後半ではオオアマは天武天皇となっており、ヒダの王を通じて国が統一されていく様子が示される。オオアマと早寝姫の場面が美しく、幕切れの桜吹雪が見事。

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INFORMATION

NODA・MAP『贋作 桜の森の満開の下』​
坂口安吾作品集より、野田秀樹作・演出
〜10月29日、北九州芸術劇場 
11月3日〜25日、東京芸術劇場にて
https://www.nodamap.com/sakuranomori/