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なぜ菅野を使わなかったのか――巨人・高橋由伸監督の不完全燃焼な最後

監督通算成績は210勝208敗11分

 広島とのクライマックスシリーズ(CS)最終ステージで3連敗して終戦を迎えた由伸巨人。ヤクルトとのファーストステージでは菅野投手がノーヒットノーランを記録するなど勢いの付く勝ち上がり方を見せ、日本シリーズ進出なるかと期待されたが……。

「第2戦の采配から、由伸監督の限界と厳しい状況が窺えました」(ベテラン野球記者)

 多くの野球ファンが疑問に思ったはずの場面は、先発・田口の交代期。6回まで広島打線を一安打無失点に抑えていた田口を畠と交代させたのだ。畠は8回に4点を失い、試合の趨勢が決まった。

「広島打線は田口の球に全然合っていなかったので、もう1回投げさせても……。だが、今季不調だった田口を信じきれず、勝ち試合は畠、山口俊の継投で逃げ切るという方程式にこだわってしまった。その方が後悔しないからでしょうけど、短期決戦ではリスクを取って臨機応変に対応できないと勝てません」(同前)

 第3戦、最後の打者となったゲレーロの三球三振も、巨人の今季を象徴していた。

「CSでヤクルトに勝った試合も得点はホームラン頼みで淡白な野球。広島のように単打や四球からチャンスを広げる細かい野球を教えられるコーチがいなかったのも、由伸監督には不運でした」(同前)