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連載シネマチャート

20代新人監督が描く“親の看取り” 「ガンジスに還る」を採点!

シネマチャート

〈あらすじ〉

妻に先立たれたダヤ(ラリット・ベヘル)は、不思議な夢を見て己の死期を悟り、ガンジス河が流れる聖地バラナシへ行くと宣言する。一緒に暮らす息子ラジーヴ(アディル・フセイン)、息子の嫁ラタ、孫娘のスニタらは大反対するが、ダヤの決心は固く、仕事人間のラジーヴが仕方なく同行する。2人は、安らかな死を求める人々が訪れる施設「解脱の家」に到着し、そこで暮らし始める。はじめは何かと衝突し合っていたが、ゆるやかな時間を共に過ごすうちに、父子のわだかまりが次第に解けていく。 

〈解説〉

全ての人に訪れる“死”を切り口に、ある家族の姿がユーモアを交えて描かれる。監督と脚本は、インドの新鋭シュバシシュ・ブティアニ。こちらも27歳で本作が初長編映画となる。99分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆案外型通りの話。爺さんの尊大さ、それを許す息子。もうひとつ共感できない。日本の「楢山節考」のほうが凄いと思う。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆早熟で技の訓練もできている監督だが、たまに「若者の眼で見た死」が顔を出す。話を追うより映像に歩調を合わせたい。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆父の看取りを決める息子に「まだか」と詰め寄る周囲が介護離職を連想させた。聖地に集う人々の姿が羨ましいような。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆レイドバックした時間の流れの中で、俗世の枠組みを外す死生観が差し出される。20代の新人監督による伝統再発見が肝。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆死を迎える館、そんな場所があるとは。20代半ばにして死の輪郭を縁取る静穏な画作り。死についてお悩みの親子必見。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
© Red Carpet Moving Pictures

INFORMATION

ガンジスに還る』(インド)
10月27日(土)より岩波ホールほか全国順次公開
監督:シュバシシュ・ブティアニ
出演:アディル・フセイン、ラリット・ベヘル、ギータンジャリ・クルカルニ、パロミ・ゴーシュ ほか
http://www.bitters.co.jp/ganges/