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“第二のスルガ銀行か” 「西武信用金庫」無謀な経営の実態とは

2018/11/14
経済財政諮問会議の政策コメンテーターも務めた落合氏 ©時事通信社

 金融庁は11月にも、信金大手、西武信用金庫(東京都中野区)に立ち入り検査する方針を固めた。不動産投資向け融資で業者の書類改ざんを見抜けず、多額の貸出を行っていた可能性が高いという。

「早くも“第二のスルガ銀行か”と取り沙汰され始めました。杜撰な融資の背後にあると指摘されているのが、落合寛司理事長(68)の存在です」(金融庁関係者)

 10年に理事長に就任した落合氏は、独自の経営スタイルで“信金界の麒麟児”と持て囃されてきた。定年制を撤廃し、人事異動も自己申告に変えるなど“働き方改革”も断行。落合氏が語ったところによれば、「年収400万円の若手が支店長になり、一気に年収1300万円になったケースもある」という。自身の年収も8000万円前後とメガバンクのトップ並みとされる。

「言葉遣いも独特です。融資量の伸びを『お客さま元気度曲線』と呼び、『商品は“解決力”』をスローガンに掲げてきました」(同前)

 理事長に就任してからの8年間で、貸出残高は約1兆7000億円(17年度)へとほぼ倍増させている。さらに、信金界の平均預貸率(預金に占める貸出の割合)は50%程度にとどまる中、西武信金のそれは驚異の85%超だ。