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福井県はなぜ「幸福度日本一」に輝いたのか。

7つの“幸せの素”と17市町の幸せポイント紹介

PRsource : 文藝春秋 2016年11月号

“越山若水”といわれる若狭越前一の国

 全国47都道府県のなかで、どこがいちばん幸せか? 2016年版都道府県別幸福度ランキングで、三度目の日本一に輝いた福井県。そんな幸せがいっぱいの福井県の持つ魅力について特集していきます。


※都道府県別幸福度ランキングとは? 日本総合研究所(寺島実郎会長)が47都道府県を比較した「都道府県別幸福度ランキング」を発表。健康、文化、仕事、生活、教育など、65指標をもとに算出。2014年版に続き、福井県は連続1位を獲得。


 

幸福度1番の福井県に、より多くの人が戻り、移り住んでもらえるよう、 県がコピーとロゴを制作。

三度の幸福度日本一! その秘密とは

 平成28年、発表された「都道府県別幸福度ランキング」2016年版で幸福度日本一に輝いた福井県。2011年、2014年のランキングでも、福井県は幸福度日本一になっている。

 なぜ、福井は「幸福」なのか。「福井の幸せ」の秘密を探しに、暮らしぶりをのぞいてみた。そこで、いくつもの“幸せの素”を発見した。登場するのは、福井市出身の山村幸一さん(仮名)で、奥さんと3人の子どもの5人家族だ。

「実は、僕ら夫婦はUターン組なんですよ」と幸一さん。地元の高校を卒業後、東京の大学に進学。そこで、短大生だった奥さんの里子さんと出会った。里子さんは小浜市の出身だ。卒業後、両親は地元での就職をすすめたが(幸せの素1)、ふたりとも東京で就職。幸一さんは繊維関係の商社、里子さんは事務機メーカーだった。「妻も僕も、福井に帰るつもりはなかったんです。東京に根を下ろすつもりでした」(幸一さん)。やがてふたりはゴールイン、長男が誕生した。そこで直面したのが、東京での子育ての大変さだった。「最初は子どもを保育所に預けて、私も仕事を続けようと思っていたんですが、なかなか見つからなくて」と里子さん。結局会社を辞め、パートタイムの仕事で家計を支えてきた。

福井に帰ろう!  Uターンを決意した理由

福井型18年教育の保育園

「でも、二人目を妊娠したとき、思い切って主人に相談したんです。福井に帰りたいって。地元で仕事と育児を両立させている同級生から、福井の話を聞いて、うらやましくて(幸せの素2)」と里子さん。福井では待機児童はゼロ。近隣の保育所やこども園にも入所しやすい。病児保育、病後児保育も充実している。幸一さんも、ちょうどそのタイミングでUターンを考えていた。「アパレルの仕事は縮小していく一方でしたからね。そんなとき地元の友人から、地場の繊維メーカーに来ないかと誘われたんです。規模は小さいけど、独自の技術で注目されている会社だよ、と(幸せの素3)」。さっそく二人で、東京で暮らす場合と福井に戻った場合の収支を比較検討。やはりUターンが有利だった(幸せの素4)

 善は急げ! 山村ファミリーのUターン計画は急ピッチで進んだ。住まいは実家の近くの一戸建てを買うことができた(幸せの素5)。幸一さんは地元の繊維メーカーに就職。そして長女が誕生。福井は正規就業率が高く、里子さんも、長男と長女を保育所に預けて、地元の食品会社で正社員として働きだした。「孫たちの面倒はわたしが見るから、早く仕事を探しなさい、と義母が言ってくれたんです。福井では女性も働きやすく夫婦共働きがあたり前なんですよね」(里子さん)。働くこと、遊ぶこと、四季の暮らしを楽しむこと。東京では感じることができなかった生活の“うるおい”がそこにはあった。

「あたり前」の毎日が 「幸せ」そのもの

子供が活躍する福井名物親子運動会

 その後、山村ファミリーには3人目の子どもが誕生(幸せの素6)。長男はこの春、少年野球のチームに入部。長女も運動会で活躍。二人とも楽しく学校生活を送っている(幸せの素7)。幸一さんは営業部長として、新製品の販路拡大に飛び回っている。独学で簿記の資格をとった里子さんは、会社の経理を一手に引き受けている。

「正直なところ、“幸福度日本一”といわれても、ピンとこないんですよ」と幸一さんは笑う。「ここでは、みんなあたり前の暮らしをしているだけですからね。ただ、東京での生活を思い返すと、福井に戻ったのは正解でした。だからこそ『福井は本当にいいところだ』と胸を張って言えるんです」。

 ふたりの話をうかがっていて、メーテルリンクの童話『青い鳥』を思い出した。幸せの青い鳥を探し求めて、まわり道したチルチルとミチルは、最後に青い鳥が目の前にいたことに気づく。あたり前の毎日が「幸せ」そのものである。それが福井だ。

「幸せの国」ブータンと福井県のハッピーな絆

GNH(国民総幸福量Gross National Happiness)の最大化を国の基本理念とするブータンと福井県の結びつきは強い。2012年には王立ブータン研究所と相互協力の覚書を締結。今年はブータンの大学生や漆器職人の研修を実施。

幸せの素1 働く場が豊富

福井の有効求人倍率は全国トップ水準の1.63(平成27年度平均)。正規就業者の割合(67%)や女性の有業率(53%)はいずれも全国1位。中小企業が多く、職住近接で働く場を見つけやすい。若者の就業率も高く、福井大学の卒業生の就職率は全国1位だ。

幸せの素2 子育て支援が充実

共働き率は全国1位。育児休業の給付金を手厚く補てんする「ふくいの子宝応援事業」や、中学3年生までの医療費を支援する「子ども医療費助成制度」などが充実。子育て世帯を応援する企業への支援もある。

幸せの素3 オンリーワンの技術

繊維や化学、電子部品などの分野において、世界シェア1位を誇る製品や技術が16。国内シェア1位も50以上ある。特に、鯖江の眼鏡フレームは有名。産学官金の連携によるイノベーション促進により、地域産業の競争力強化が図られている。

幸せの素4 東京とは3000万円の収支差

夫婦で60歳まで生活したときの家計収支(推計)をみると、東京はプラス1,650万円。福井はプラス4,640万円。福井で暮らしたほうが、3000万円もゆとりが生まれる。

幸せの素5 つながりの強い福井の家族

持ち家比率は約8割、住宅の延べ面積も全国トップ水準と住環境が恵まれている。3世代同居率は全国トップクラス、近居も含めると約8割となり、祖父母が孫の面倒をみる「孫育て世帯」も多い。

幸せの素6 子どもが多くても安心

3人以上の子どもがいる家庭の経済的負担を軽減するため、2006年から「3人っ子応援プロジェクト」を開始。第3子以降の保育料を無料化している。2015年からは「3歳未満」という年齢制限をなくし、小学校入学前まで援助を拡大。

幸せの素7 学力・体力 日本一

福井の子どもたちは、「学力テスト」ではトップクラス、「全国体力テスト」は常に1番と文武両道。県では職業系高校に通う生徒の資格取得等を支援する「福井フューチャーマイスター事業」などにより、産業人材育成も進めている。


提供=福井県、福井県内17市町

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