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連載池上さんに聞いてみた。

池上さん、新閣僚はなぜ次々と失言するんでしょうか?

池上さんに聞いてみた。

2018/11/19

Q 新閣僚の失言、なぜ起きるの?

 第4次安倍改造内閣の新閣僚の失言がかなり目立つように思います。適材適所でないのか、それとも資質の問題なのでしょうか。(50代・男性・会社員)

A 「滞貨一掃内閣」と評するのも頷けます。

 たとえば桜田義孝氏は五輪担当大臣なのに東京オリンピックの基本コンセプトを問われて答えられなかったことに驚いていたら、「サイバーセキュリティ担当大臣」でもあったのですね。国会審議で「大臣はパソコンを使っていますか?」という質問が出たら、「使っていない」という旨の答弁(「自分でパソコンを打つことはない」)が飛び出しました。パソコンに関しては秘書に指示しているというのです。ということは、「使っていない」ではなく、「使えない」というのが正しいところなのでしょうね。

 今回の安倍改造内閣のことを「滞貨一掃内閣」と表現した人がいましたが、今回のやりとりを見ると、頷けてしまいます。

片山さつき地方創生担当大臣と桜田義孝五輪担当大臣 ©時事通信社

 自民党内では、衆議院議員の場合、当選回数が5回になると、「そろそろ大臣適齢期」と言われます。大臣という能力があるかどうかではなく、当選回数を重ねれば大臣になれるという慣例が続いているのです。

 桜田大臣の場合、当選回数が7回でようやく大臣の座を射止めたのですから、党内の評価が高くなかったことがうかがえます。

 それでも桜田さんは二階派。二階俊博幹事長は、安倍政権を自民党の側で支える人物ですから、「うちの桜田を大臣にしてやってくれ」と言われたら、安倍晋三首相も断れなかったのでしょう。

 適材適所ならぬ当選回数至上主義と派閥の弊害が表面化しました。こうした問題点を国民に知らしめるという点では“適材適所”だったのでしょう。

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