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2018/12/05

黒田氏の著書の売れ行きは……?

 日銀OBが指摘する。

「彼はああ見えて相当な頑固者です。背景にあるのは、黒田総裁が政治に近すぎるとの強い思い。彼自身はギリギリまで甘利明経済再生相(当時)らの“介入”に反発し続けてきました」

 一方、総裁就任前から「2%の物価目標を掲げ、あらゆる手段で金融緩和をやれば、“きっと物価は上がる”というふうに人の気持ちも変えられ、デフレは脱却できる」と主張してきた黒田氏。しかし、消費マインドは冷えこんだまま。物価上昇率2%は達成できていない。

 その黒田氏の政策をまとめた著書が「財政金融政策の成功と失敗―激動する日本経済」(日本評論社)だ。定価1785円だった本はアマゾンで一時9000円超にまで高騰したが、現在の中古価格は僅か1円。“白川本”の勢いとは対照的だ。

「体力自慢の黒田氏でしたが、最近は疲れ気味。恒例だったジャクソンホール会議を欠席するなど、一時期より海外出張の回数も減っています」(日銀関係者)

 メッキが剥がれ始めた異次元緩和に、“白黒”つく日はそう遠くない。