移民問題の核心は「三世リスク」だ

ライフ 社会

謹慎中に蘇った自分の原点。学者として今、伝えたいこと

舛添要一氏 ©文藝春秋

 私が東京都知事の職を辞してから、2年半の歳月が過ぎ去ろうとしています。

「海外出張費が多すぎる」という批判を皮切りに、私は猛烈なバッシングに晒されました。海外出張の際のファーストクラス利用、会議のためのホテルのスイートルーム利用、公用車の利用、そして国会議員時代の政治資金の使途に至るまで、私に関するあらゆる事柄がマスコミと世間からの批判を浴び、2016年6月に私は都庁から去りました。

 都知事を辞めて以降は、あの時の喧噪が嘘だったように静かな時間を過ごしてきました。

 国会議員時代の政治資金の支出については、辞任後、東京地検特捜部の取り調べを受けました。地検の捜査には全面的に協力し、事実をありのまま説明したつもりです。そして2017年3月に不起訴となり、同年6月には検察審査会で「不起訴相当」との議決が出ました。

 正直に言うと、都知事を辞めた直後は「なぜこんなことになったのか」と憤る気持ちもありましたし、「私に向けられた批判に対して一つ一つ反論してやりたい」という思いに苛まれることもありました。

 しかし今は、ただひたすらに反省しています。私自身の行いによって都政が大混乱に陥り、多くの方々に迷惑をかけてしまったことは紛れもない事実です。すべての責任は、私にあり、都民の皆様に大変申し訳ないと思っています。この場を借りてあらためてお詫び申し上げます。

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source : 文藝春秋 2019年2月号

genre : ライフ 社会