アートの価値が上がる舞台裏
昨年10月24日から今年2月24日まで、ルーヴル美術館で「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」が開催された。
2019年はレオナルドの没後500周年ということで、同展は世界中のレオナルド研究者が10年かけて共同リサーチしてきた結果のお披露目も兼ねており、また、どこぞの美術館の門外不出の作品が出展されるとかされないとか、開催前から世界の耳目を集めていた。美術展の世界では「没後〇〇年」「生誕〇〇年」という芸術家のアニヴァーサリーに引っ掛けて大掛かりな企画が組まれることがよくあるが、あらゆる意味でこれほどまでにダイナミックな芸術家は他にいない。没後500年経ってなお世界中の人々を虜にする、そんな奇跡的な芸術家はレオナルドだけだ。
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source : 文藝春秋 2020年12月号