「陛下が五輪開催にご懸念を――」。西村宮内庁長官の言葉に、菅首相は不満の色を露わにしたという。開会式まで残り3週間に迫る中、皇室と官邸に一体、何が起きているのか。知られざる暗闘に迫ったインサイドレポート。
「陛下は慎重なご性格。(今回のご発言は)よほどご心配だったのでは……」
元側近は小誌の取材にそう漏らすのだった。
6月24日、宮内庁で行われた、西村泰彦長官による定例会見。この日は上皇が新種のハゼ2種を発見したことが発表され、そのレクに参加するため長官会見を欠席した社もあった。
メモを手に臨んだ西村氏は緊張を隠せなかったのだろうか。会見冒頭、らしからぬミスをした。いつも定型文のように述べる、皇族方に関する「お変わりなくお過ごしです」という一文を飛ばしたのだ。だが西村氏はもとより、記者たちも、そのことに気付かない。
質疑応答が始まると、早速、開幕まで1カ月に迫った東京五輪の質問が出た。西村氏は声に力を込めた。
「天皇陛下は、国民の間に不安の声がある中で、ご自身が名誉総裁をお務めになる五輪開催が感染拡大に繋がらないか、ご懸念されていると拝察しています」
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source : 週刊文春 2021年7月8日号