日本ハム・新庄剛志新監督(49)の誕生には驚かされた。球団が本人と接触し出したのが8月末という話で、やはり現巨人の中田翔内野手による暴力事件やチーム内での差別発言問題等によるチームのイメージダウンが、無関係ではなかったのかもしれない。

昨年はトライアウトにも挑戦した新庄

 この2年はチームの成績不振に加えてコロナ禍による入場制限での観客動員の減少も顕著で、2023年には新球場への移転も控えている。そこで04年に巻き起こった“新庄フィーバー”の夢よ、もう一度、という思惑での監督就任ということなのだろう。

 確かに“新庄フィーバー”で札幌ドームには女性ファンが急増し、日本ハムというチームを地元に定着させた功労者だった。ただ当時はチーム作りも順調で、06年から16年までの11年間で五度のリーグ優勝を達成。人気の背景にはその強さがあったことも、忘れてはならないはずである。

 しかしその後のチームはジリ貧状態で18年にかろうじて3位を確保したが、あとは全てBクラスの5位と低迷。ポストシーズンとはほぼ無関係なチームとなってしまっている。

 そのチームの立て直しを指導者経験が全くない人材に託すというのだから、まさに大バクチの人事である。

 この日本ハムとは対照的な監督人事を見せたのが、ソフトバンクだった。

 工藤公康監督(58)の辞任に伴い、新監督に指名されたのは、知名度も圧倒的で次期監督の最有力候補と言われてきた小久保裕紀ヘッドコーチ(50)ではなく、叩き上げの藤本博史2軍監督(57)だったのである。

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source : 週刊文春 2021年11月11日号