髙梨沙羅 悲運の陰に「カメラ」と「契約を反故」

「週刊文春」編集部
エンタメ スポーツ

「困ったもんだね……。沙羅を信用してますから、不正は全然心配してないんですが。ああいう真面目な人間が責任感と闘う姿を想像すると、私はつらいです」

 故郷の北海道上川町で、祖父の島津新平さんは言葉を詰まらせた。

 スポーツ紙記者が言う。

「W杯歴代最多の61勝を誇る髙梨沙羅(25)ですが、五輪で結果を残せない。14年のソチでは金確実とされながら4位。18年の平昌では銅でしたが、『金メダルを取る器でないのが分かった』と涙した。“三度目の正直”を誓った北京でも4位。混合団体はスーツの規定違反で1回目のジャンプは失格となり、チームは4位に終わったのです」

髙梨は「山あり谷ありの4年間でした」と語った

 小2から地元でジャンプを始めた髙梨。早くから世界を見据えた彼女が中学卒業後の12年4月に進学したのは、インターナショナルスクールだった。

「『インタビューが英語だからとても緊張する』と言って、英語で答える練習をしたりしました。朝6時前に家を出て、休憩時間も8教科を勉強していて本当に真面目な生徒だった。入学から僅か4カ月後には、高卒認定の試験に合格。本人も『信じられない』と驚いていました」(同校の教頭)

 13年7月にクラレと所属契約を結ぶ一方、ソチ後の14年5月に17歳で日体大に“飛び級”入学。父の寛也氏も同大スキー部コーチとして契約を結んだ。

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source : 週刊文春 2022年2月24日号

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