団体パシュートでは、ゴール目前の転倒で銀に終わった髙木菜那(29)と美帆(27)。同じ種目で切磋琢磨を続ける姉妹だが……。
スポーツ紙デスクの話。
「先に五輪に出たのは妹です。中3でバンクーバーに出場し、天才少女と騒がれた。その屈辱をバネに姉はソチに出場したものの、逆に妹は代表落ち。初めて揃って出場した平昌で、姉が2個の金、妹が金銀銅を獲得したのです」
地元・帯広の「高橋まんじゅう屋」の高橋美哉氏は、「二人は真逆」だという。
「菜那ちゃんはイケイケどんどんタイプ。『ソフトクリーム大盛りで』と言うので、『そんな大盛りって言ったら小盛りになるよ』と返すと『てへっ』と笑うお茶目な子です。美帆ちゃんは石橋を叩いて渡るタイプ。私が体調を崩した時に、高3だった美帆ちゃんが店を手伝ってくれたのですが、計算ミスは一度もないし、お焼きの在庫数を聞いても即答できる利発な子でした」
姉妹が通った帯広南商業高校スケート部時代の恩師・東出俊一氏もこう語る。
「菜那は要領がいい。例えば職員室でコピーをしたい時、どの先生にお願いすればいいか相手をよく見ている(笑)。周りを見る能力に長けています。美帆は理詰めで自分が納得したら行動する。『この練習の意図は何ですか?』と質問されたこともあった。遠征に向かう飛行機では教科書を開いて勉強する。読書が好きで『心を整える。』(長谷部誠著)を読んでいたり、成績もトップクラスでした」
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source : 週刊文春 2022年2月24日号