“闇営業と記者不倫”で経済安保法制準備室長を更迭された藤井敏彦内閣審議官(57)。聴取は庁舎内ではなく、民間の会議室を使って行われたこともあるが、実は闇営業先からも“更迭”されていた。
藤井氏が副業に勤しんでいたのは、経済学者の中谷巌氏が主宰するビジネススクール「不識塾」。一部上場企業の執行役員や部長などの幹部候補が生徒で、藤井氏は9年にわたり、講師役である“師範”を務めてきた。役所に事前の届け出をせずに報酬を受け取っていた疑いがあり、総額は1000万円を超える可能性がある。
不識塾は例年、5月から翌年2月までのカリキュラム。今季の最終日は2月22日だった。不識塾の参加企業関係者が語る。
「その1週間ほど前、中谷氏名で藤井氏に関するお詫びのメールが送られてきたのです。藤井氏が公務員倫理法等に違反していたことは知らなかったとして、『問題が指摘された直後に不識塾師範をお辞めいただきました』と書かれていました」
小誌が2月5日に取材した際、藤井氏は「(ゼミは)持っていない」と、師範であることを否定していた。だが今回のお詫びメールで不識塾は藤井氏が“師範”だったことを認めた形だ。
「不識塾はこれまで『藤井氏の名前を対外的に出さないように』と注意していた。今さら知らなかったという説明には納得いきませんが、組織防衛のために、藤井氏を切ったのでしょう」(同前)
メールには国家安全保障局(NSS)の調査を受けていることも記されていた。
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source : 週刊文春 2022年3月3日号