「本当にお芝居がハマっていて、すごいなぁと」
商店街の荒物屋「あかにし」の女将・赤螺清子役の松原智恵子(77)が、そう絶賛するのは?
松原は日活主催の「ミス16歳コンテスト」での入賞を機にスカウトされ、1961年に銀幕デビューを果たした。ひなたがオーディションに臨んだ場面(74話)には、若き日の自分の姿を投影したという。
「オーディションには思い入れがあって。ひなたちゃん頑張って! と応援しながら見ていました。私自身はもともと役者を目指していたわけじゃないんです。地元の名古屋を出て東京の大学に行きたかったので、入選のご褒美だった東京見学を目当てに応募して。でも、後日『映画に出ませんか』というお電話を頂き、すぐに承諾をしました。好奇心が一杯でしたから。もし、ひなたちゃんと同じように落ちていたら、女優じゃなくて当時の夢だったキャビンアテンダントになっていたかもしれませんね」
かつて、吉永小百合、和泉雅子とともに「日活三人娘」として人気を博した松原。今回の「ヒロイン三人娘」について聞くと、
「明るいひなたちゃんが和泉雅子さん。私は物静かなイメージがあったと思うので、るいちゃんかしら。でも、本当の私はおっちょこちょい。深津さんは私よりずっと落ち着いた方でした。可愛らしい安子ちゃんが吉永小百合さん……かな?」
日活時代から約300本の映像作品に出演してきた松原が「本当にすごい」と口にしたのは、
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source : 週刊文春 2022年3月17日号