「小泉悠先生の記事は仲間内でも話題でした。先生さすが〜と思っていたのですが、私にも白羽の矢が立つとは! 本当に地味な人間で、小心者なのでツイッターもやらないのに……」
「半生を聞きたい」と取材を申し込んだところ、そうはにかみながら応じたのは、慶応義塾大学総合政策学部教授の廣瀬陽子氏(49)だ。
廣瀬氏はウクライナ侵攻以後、小泉氏の21本を優に上回る47本の地上波番組に出演している(ニホンモニター調べ。2月24日〜3月13日)。
「テレビに出ている間に携帯には知らない番号からの不在着信が20件入っていたこともあって……。今回の取材依頼はたまたまメールを見ていました」
そう語る廣瀬氏。連日のようにロシア情勢を解説する研究者の原点は、どこにあるのか。
「とにかく読書が好きで、地元と学校の図書館にある子供向けの伝記と歴史書は、小学2年生頃までに読破しましたね。その延長で、歴史に興味を持ち始めました」
中学に進学後、とある人物に強い関心を抱く。
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source : 週刊文春 2022年3月24日号