プーチン大統領同様、世界から厳しい目を向けられている人物がいる。かねてより台湾統一の意欲を示していた習近平国家主席だ。台湾では「今日のウクライナは、明日の台湾」との言葉も広まる。侵攻が現実味を帯びてきた。
「いまの中国は黄俄孝子だ」
そんな言葉が中国のSNS・ウェイボーやウィーチャットで囁かれては、公安傘下で監視を行う“ネット警察”や自主規制をかけている運営側に消されている。
黄俄は中国語で、黄色いロシア人。孝子は孝行息子。つまり黄俄孝子は「ロシア人に媚びへつらう中国人」を意味するのだ。
ウクライナへの攻撃直前にロシア・プーチン大統領と北京五輪で手を取り合い、ロシアの侵略を否定しない習近平政権に対する、中国人民の痛烈な皮肉だ。
もう一つ、ネット上から消されたものがある。
上海交通大学特任教授の胡偉氏による『ロシア・ウクライナ戦争のあり得る結果と中国の選択』というタイトルの論考だ。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2022年3月31日号