制裁の裏で天然ガスを…EUの二枚舌に騙されるな

「週刊文春」編集部
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「ロシア産の原油にウクライナの血のにおいを感じないのか?」

 対ロ経済制裁の最中、英石油大手シェル社が原油購入を続けていたことが発覚し、ウクライナのクレバ外相はツイッターでそう怒りを露わにした。

 EUは3月2日、SWIFT(国際銀行間通信協会)からロシアの金融機関の排除を決定。まず大手銀行を対象に国際決済から締め出した。EUのフォンデアライエン欧州委員長は「これはEUの歴史上、最大の制裁措置だ」と力説している。

 さらに11日には、エネルギー産業への新規投資や鉄鋼製品の輸入禁止などの追加制裁を発表。フランスのマクロン大統領は演説で「制裁にタブーはない」と強調し、ルメール財務相も「我々はロシア経済を崩壊させる」と息巻いた。

フランスのマクロン大統領

 だが、ウクライナのゼレンスキー大統領は17日にビデオ参加したドイツ連邦議会で、EU随一の経済大国ドイツに不満をぶつけた。

「モスクワは侵略資金調達のため欧州を利用しており、制裁はそれを阻止するのに十分でない。ドイツは経済への打撃を恐れ、最も厳しい制裁を躊躇している」

ドイツのショルツ首相

 実はEUの経済制裁には“抜け穴”があるのだ。

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source : 週刊文春 2022年3月31日号

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