大相撲大阪場所で初優勝した若隆景(東洋大)をはじめ、いまや幕内の約3分の1を占める大卒力士。昨今、勢力を拡大しつつあるのが、日本体育大学だ。
日体大相撲部を2004年から率いるのは、相撲部OBでアマ横綱にもなった齋藤一雄監督(54)。統計学や映像分析を駆使する先進的な指導者として定評がある一方、理不尽な“掟”を振りかざすという。
「現在、関取以下を含めれば10人以上の卒業生が角界にいるが、大半が監督の指定する相撲部屋に入門しています。もし断って自分の希望する部屋に入れば、監督から“破門”されるのです」(日体大相撲部関係者)
実際に破門を通告された力士は、少なくとも3人いる。嘉風(元尾車部屋・現中村親方)、妙義龍(境川部屋)、北勝富士(八角部屋)だ。日体大OBの話。
「彼らは監督から元横綱の千代の富士さん(故人)が師匠を務める先代九重部屋をあっせんされた。でも入門先を自分で選んだため、監督との関係が冷え切った」
中でも北勝富士は、現在も完全な絶縁状態にある。
「監督から両親の面前で破門を言い渡された。主将を務め、学生横綱のタイトルも獲得したが、最後は傷つき、卒業式にも参加せず母校を離れている。以降、大学が贈呈した化粧回しも受け取らず、相撲部の会合にも参加していない」(同前)
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source : 週刊文春 2022年4月7日号