「『うちの子が障がい者やから軽んじているんですか?』と聞くと、店長は『はい』と言ったのです」
そう明かすのは、大手回転寿司チェーン「無添くら寿司」の大阪府にある店舗で勤務していた吉田達彦さん(仮名・25)の叔母だ。
山梨県甲府市にある店舗の現役店長が焼身自殺したことを契機に次々と明らかになる、くら寿司の過酷な労働環境。小誌はこれまで5号にわたり、従業員らの悲痛な声を報じてきた。
今回も小誌に新たな告発が寄せられた。
「店長にいじめられて退職に追い込まれました」
こう明かす吉田さんは、療育手帳B2級を持つ軽度の知的障がい者だ。2018年からくら寿司の障がい者雇用枠で勤務してきた。
近年、政府や地方自治体は助成金制度の拡充など障がい者雇用を促進している。くら寿司も積極的だ。17年には〈障がい者が働きやすい環境づくり〉などが評価され、本社がある大阪府の松井一郎知事(当時)から表彰を受けている。
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source : 週刊文春 2022年6月9日号