不妊治療の権威 杉山産婦人科が500万ヤミ治療 証拠メール

「第三者卵子提供による妊娠」を日本で密かに高額で…

「週刊文春」編集部
ニュース 社会

 著名人が利用することで知られる杉山産婦人科。理事長の杉山力一医師は菅首相(当時)のブレーンとして不妊治療の規制緩和も実現させてきた。そんな“業界の権威”である彼は産科婦人科学会が認めていない高額治療を――。

「現在日本では、第三者の卵子提供による体外受精で妊娠を目指す治療は原則的に認められていません。ところが、杉山先生は高額の治療費を払える富裕層などを対象に、国内での卵子提供を密かにハイペースで行っています。しかしそのやり方は、安全面や倫理面など様々なリスクを抱えている。生命の誕生やドナーの健康に関わる問題である以上、看過されるべきでないと考え、その実態をお話しすることにしました」

 小誌の取材に重い口を開くのは、卵子提供エージェンシー「メディブリッジ」の関係者X氏。「杉山先生」とは、「杉山産婦人科」の杉山力一(りきかず)理事長(53)だ。そして、“ヤミ治療”を裏付ける数多の証拠メールを提示するのだった――。

東京医大出身の杉山理事長

 世田谷を本拠に、約70年の歴史を誇る杉山産婦人科。祖父の後を継いだ杉山氏は01年に不妊治療専門のクリニックを併設すると、11年に丸の内、18年には新宿にも新たに開院した。高度な生殖医療を手掛けており、不妊に悩む夫婦の間では「なかなか予約が取れない超人気クリニック」として広く知られている。

「民間調査会社によれば、運営母体の『医療法人社団杉四会』の売上高は、年約5億円で推移。杉山氏は家賃月200万円とも言われる超高級マンションを生活拠点の一つにしています。近藤真彦ら著名人との交友関係も広く、近藤が“不倫クルージング”を楽しんだクルーザーは『リッキー号』でした」(杉山氏を知る人物)

 他方で、政治にも多大な影響力を持っている。菅義偉首相(当時)は不妊治療の保険適用などを政権の看板政策に掲げたが、

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source : 週刊文春 2022年6月30日号

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