空前の円安や原油高を受け、食材費の高騰に喘ぐ外食産業。そんな中、あえて値上げしない企業がある。
売上高約1500億円、東証プライム上場の外食チェーン「サイゼリヤ」だ。創業者の正垣泰彦会長が6月中旬、NewsPicksのインタビューで「いまは絶対に値上げしてはダメ。世の中がとても困っているから」と語ったことで話題を呼んだが、どんな人物なのか。
「正垣氏は東京理科大在学中の1967年にサイゼリヤを創業。ただ、経営は低迷し、全メニューを3割引きにしたものの、客は集まらなかった。ところが、一気に7割引きに踏み切ったところ、行列ができるほど繁盛。現在に続く低価格路線が始まるのです」(メガバンクの外食産業担当者)
サイゼリヤの特徴は、何より徹底した合理化を追求する「理系経営」だ。正垣氏以外にも、経営陣には理系出身者が多いという。
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source : 週刊文春 2022年7月28日号