夫・晋三との35年 安倍昭恵「私の天命」

「週刊文春」編集部
ニュース 社会

「いつも私のことを守ってくれた」。最愛の夫を亡くした妻は葬儀でそう語った。二人が結婚して35年。彼女の無邪気で天真爛漫な姿は時に失意の底に沈んだ夫を励まし、時に行政の大きな歪みに繋がった。そして――。

 

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「晋ちゃん」と呼んでいた

 政界屈指の晴れ男の出棺を前に、雨は止んだ。

 7月12日に増上寺で営まれた元首相・安倍晋三の葬儀。会場には、安倍がピアノで「花は咲く」を演奏し、妻の昭恵が少し調子外れの歌声を披露する映像が流れていた。それは約1カ月前に行われた昭恵の還暦パーティでも、来場者を和ませた映像だった。

 安倍の親友で、鉃鋼ビルディング副社長の増岡聡一郎は言う。

「安倍家の電子ピアノは長らくインテリアでしたが、コロナ禍で時間が増えたこともあり、練習を始めた。以前は『エリーゼのために』もたどたどしいほどの腕前でしたが、ずいぶん上達されました」

 喪主の挨拶に立った昭恵は、こう述べた。

「いつも私を守ってくれました。結婚して本当に幸せでした――」

 昭恵は1962年、森永製菓創業家の長女として誕生。高等科まで聖心女子学院で過ごした。ギタリストのCharを追いかける、ちょっとマセた高校時代。その後、聖心女子専門学校を経て、電通に入社した。

 85年、電通の上司を通じて紹介されたのが、父・晋太郎の外相秘書官を務めていた晋三だった。初対面の待ち合わせに40分ほど遅れた昭恵。だが安倍は、兄主催の会合で見かけた彼女を気長に待った。仲介役だった元山口新聞の濱岡博司が「もう帰ろうよ」と言うと、こう返事をした。

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source : 週刊文春 2022年7月28日号

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