2020年6月に広島の飲食店で撮影された写真。ピースサインで笑みを浮かべる男女とテーブルを囲み、こちらを振り返るのは広島県教育長の平川理恵氏(54)だ。なにげない1枚が、「疑惑の構図」を示唆していた。

平川教育長(左)とパンゲアの高崎副理事長(中)、森代表(右)との写真(森氏のフェイスブック)

「日本一の教育県の実現を目指してまいります」

 広島県教育委員会のトップとして、ホームページでこう挨拶する平川氏は、異色の経歴の持ち主だ。

「京都市生まれで同志社大学を卒業し、リクルートに就職。留学支援の会社を起業後、教育業界へ転身し、10年からは横浜市で民間公募の中学校長に。文科省中央教育審議会の委員も務めた」(教育ライター)

平川氏(県教委のユーチューブ)

 特に広島に縁はなかったが、湯﨑英彦知事から一本釣りで教育長就任を打診され、県議会の承認を受けて18年に就任。1期3年で、昨年2期目に突入した。

「著書でも『イケてる教育委員会』を掲げ、従来の行政を『すぐに条例があるので無理ですという』と猛批判し、『メスを入れる』と宣言。国際教育の充実やオンライン環境の整備など次々と改革を進めている。メディア露出も多く、一昨年にはNHK『あさイチ』でも特集されました」(同前)

 だが、その“辣腕”にある疑惑が浮上した。

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source : 週刊文春 2022年8月11日号