〈家庭は『愛の学校』であると考えており、家庭の中での夫婦、親子、兄弟姉妹等の関係を通して、人はさまざまな愛を学び、育てていくのです〉
統一教会(現・世界平和統一家庭連合)はこう訴える(公式HP)。当然、文鮮明(ムンソンミョン)師と韓鶴子(ハンハクチャ)夫婦の家庭は愛に満ちているはずだが……。
1960年、40歳だった文鮮明は17歳の韓鶴子と結婚。22年間で七男七女の子どもが生まれた。
「次女・恵進(ヘジン)は生後わずか1週間で、次男・興進(フンジン)は17歳の時に交通事故で死去。さらに六男・栄進(ヨンジン)は21歳の時にラスベガスのホテルから身を投げた」(統一教会関係者)
文鮮明は自伝で、子育てより布教活動を優先し、家庭を重要視していなかったことを明かしている。そして子供らは、信者の献金をもとに自由奔放に育った。
長男・孝進(ヒョジン)は飲酒運転での逮捕歴、コカイン中毒もあり2008年、45歳の時に心臓麻痺で亡くなる。1997年に離婚した元妻の洪蘭淑(ホンナンスク)が、手記『わが父 文鮮明の正体』で、孝進の女性関係やポルノビデオ趣味、DVを暴露した。
「信者は彼ら子供たちを神様の子だと思っています。亡くなったのは本人の行いや性格が悪いのではなく、サタンに討たれたということ。つまりこれを招いたのは信仰が足りなかったからだと思い込まされているのです」(北海道大学大学院・櫻井義秀教授)
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source : 週刊文春 2022年9月15日号