真冬の京都に4発の銃声が轟いてから8年10カ月。遂に実行犯が逮捕された。男は別件で獄中にいた日本最恐の暴力団幹部。なぜ有名企業トップが闇の勢力に狙われたのか。今、警察がその動向を注視するのは2人の男――。
▶工藤会ヒットマンは青学中退、33歳まで会社員
▶6年前に逮捕寸前京都府警が激怒した朝日新聞報道
▶餃子の王将170億が“美空ひばりの後見人”に
▶東南アジア、ハワイ…捜査幹部が注視する男の足取り
▶今年4月イケイケ高検部長着任で事件は動いた
「社長殺害の背後に、海外に拠点を持つあの元会社幹部がいるのは間違いない」
京都府警の捜査幹部は、数年前から周囲にこう漏らしていた。
10月28日、「餃子の王将」社長射殺事件は、急転直下、別件で服役中の男が実行犯として逮捕された。だが、そこにはまだ多くの謎が残されており、捜査当局は“黒幕”の行方を今まさに追っている――。
事件が起きたのは2013年12月19日。「午前は凶」とされる先負の木曜日だった。
前夜から小雨がぱらつく中、京都市山科区にある「王将フードサービス」本社別棟東側の細い通路に潜んでいた男は、たばこを咥えながら、大東隆行社長(当時72)の到着を待っていた。
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source : 週刊文春 2022年11月10日号