大間まぐろ“産地偽装常習” 漁協トップがついに認めた

甚野 博則

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 初セリで“億”を超す値が付く「大間まぐろ」。だが、それは一体どこで獲れたものなのか? これまで関係者の間で囁かれてきた「産地偽装疑惑」を巡り、この11月からはルールも変更された。ついに当事者が重い口を開いた。

2020年の初セリでは大間まぐろに1億9000万円の値が

「実は、大間産のクロマグロのほとんどが、大間沖で獲れたものでないことは、地元の漁師の間では公然の秘密でした」

 こう明かすのは、大間の漁業関係者だ。

 本州最北端の青森県下北郡大間町。津軽海峡に面したこの町を記者が訪ねたのは今年11月のこと。クロマグロ(本マグロ)の町として知られる大間に着き、土産物店をのぞいてみると、マグロが描かれたTシャツや雑貨などが商品棚にずらりと並び、多くの客で賑わっている。毎年初セリでは1匹数千万円から時に3億円を超える値が付き、一攫千金を狙って過酷なマグロ漁に挑む漁師に密着したテレビ番組が放送される。そうした影響もあるのか、人口5000人弱の漁師町は観光客で賑わっていた。

 漁港の中心部には「大間漁業協同組合」の古びた建物がある。組合員は、およそ700人、そのうち約120人がマグロ漁業に従事している。

写真/郡山総一郎

 町の漁師たちを束ねるのが、今年3月から漁協のトップを務める小鷹勝敏組合長だ。大間で育った彼自身も、一本釣りのマグロ漁師として60年以上にわたって海に出てきた。小鷹氏の自宅を訪ね、玄関先で産地偽装について取材をしている旨を伝えた。すると、よく日に灼けた顔に不機嫌そうな表情を浮かべ、暫く沈黙した後、「上がれ」という仕草をして部屋の奥へと消えて行った――。

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source : 週刊文春 2022年12月1日号

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