突如、防衛増税を打ち出した岸田首相。国際情勢を鑑みれば防衛費増額には一理あっても、拙速な議論の末の方針発表では国民の納得は得られまい。なぜこれほど鈍感なのか。首相の金脈と人脈を辿ると、見えてきたのは――。
▶政治資金20億 広島の自宅は有力支援者が貸与
▶世襲三代 祖父は渋谷区の大地主億ションを相続
▶妹2人もお嫁に 岸田一族に財務省幹部6人
▶秘書が代表 脱法政治団体のブラックボックス4千万
▶“督促”を無視 伊東の別荘自治会費を滞納
明治天皇を御祭神として1920年に創建された明治神宮。その原宿口から5分も歩くと、薄灰色のいかにも堅牢な造りのマンションが見えてくる。地下鉄の明治神宮前駅からはわずか2分の好立地だ。6階建てで、総戸数は24。四半世紀前の完成時、そのうち少なくとも7部屋を手にした一族がいる。岸田文雄首相とその血縁者たちである。現在の資産価値は、総計15億円に上る。
あたりの地図を昭和の時代からめくってみると、ある事実に気づく。この一帯は岸田家と宮沢家、そして地元・広島で長らく宏池会を支援する有力企業の金脈と人脈が複雑に絡み合ってきた土地だったのだ――。
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岸田政権の支持率が下降線をたどり続けている。12月中旬に行われた各社の世論調査では内閣支持率が25%(毎日)、31%(朝日)などと低迷。中でも、種々の調査で7割近くが反対したのが、防衛費増額のための1兆円増税だ。
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source : 週刊文春 2022年12月29日号