飯能　米国人一家殺害犯「40歳無職男」の正体

　クリスマスを迎えた朝7時過ぎ。摂氏1度の寒空の下で惨劇は起こった。聖夜に帰省した娘、そして両親の家族3人は、色褪せた紅葉の木の下で事切れていた。

　埼玉県飯能市の高台に位置する「美杉台ニュータウン」。近隣住民が「庭先で殴られている男性がいる」と通報したのは、午前7時13分のことだ。

「飯能署員が現場に駆けつけると、敷地内に倒れている男女3人を発見。ハンマーのようなもので殴られた外傷があり、男女の判別も出来ないほど損傷が激しかった。2階では火事も起きており、約1時間半後に消し止められた」（捜査関係者）

　犯行直後、黒マスクで顔を覆っている、身長約180センチの男を目撃したという近隣住民が言う。

「目をギョロつかせ、平然と歩いていた。庭には女性が倒れ、駐車場にも仰向けに人が倒れていた。皆頭から血を流し、ピクリとも動きませんでした」

　被害に遭ったのは森田泉さん（68）、その夫のビショップ・ウィリアム・ロス・ジュニアさん（69）、そして娘の森田ソフィアナ恵さん（32）の3人だった。

　自治会関係者は「穏やかな夫婦で2人仲良く散歩しているのをよく見かけた」と口を揃えて言う。

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source : 週刊文春 2023年1月5日・12日号