昨年11月上旬、JR土岐市駅からほど近い割烹料理屋。落ち着いた雰囲気の個室に姿を見せたのは、当時立憲民主党に所属していた今井瑠々氏(26)だ。旬の食材を生かしたコース料理を嗜みながら、杯を進めていく。そして、彼女は――。
「立憲民主党に離党届を提出し、春の県議選に自民党推薦で立候補します」
1月13日の記者会見で自民への“寝返り”を表明した今井氏。隣には、同じ岐阜が地盤の野田聖子前少子化担当相が座っていた。
「今井氏は2021年10月の衆院選で岐阜5区に立憲から25歳で出馬し、“全国最年少候補”として注目を集めました。落選したものの、保守王国の岐阜にあって、自民の古屋圭司元国家公安委員長相手に善戦。“立憲のホープ”でしたが、今回の件で除籍処分となりました」(立憲職員)
1996年生まれの今井氏。高校時代から復興支援活動に参加し、早くから「政治家になりたい」と口にしていたという。19年、中央大法学部を卒業後、都内の民間企業に就職。SixTONESのファンで、涼宮ハルヒなどのアニメが好きという一面もある。だが、政治の道を諦めてはいなかった。
「父親は地元で人気のレストランの経営者。彼女が政治家志望だという話が、父親の古い後輩の高木貴行県議に伝わり、一気に動き出しました」(地元支援者)
今井氏は21年2月に勤務先を退社。同時期、高校時代から交際していたA氏とも入籍を果たす。彼も、選挙を手伝うために勤めていた商社を退社。被選挙権を得た25歳の誕生日、4月4日に出馬を表明したのだった。
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source : 週刊文春 2023年1月26日号