大河ドラマの主人公家康を、人気歴史学者が、知られざる史料を駆使して徹底解説。負けじと小誌取材班も、主演俳優が我が城を売った話、秀吉役俳優の「現代版太閤記」人生など歴史に埋もれた逸話を発掘した保存版です。

 

▶信長も一目 徳川軍はやっぱり強かった
▶忍者軍団誕生の裏にいた 結婚5回“謎の祖母”
▶妻瀬名は離縁され別の男の妾に…遺した恨み状
▶若い頃未亡人好き晩年少女好きに家臣が苦言

 
松本“家康”(上)と徳川家康

「弱い家康を描いた作品がほとんどない」――。

 私はかねてから、そんな不満を持ち続けてきました。今回のNHK大河ドラマ「どうする家康」ではオオカミのように強い信長に対して、か弱い“ウサギ”としての姿が強調されていて、共感できるところも多い。

 一方で、ドラマとはあくまで史実から派生した抽象画のようなもの。歴史家としては、ほんとうの家康の姿も併せて知っていただきたいと考えています。

 優柔不断で頼りない徳川家康NHK大河ドラマどうする家康では家康松本潤苦悩を抱きながらも様々な決断をする姿を描く。『徳川家康 弱者の戦略』(小社刊を刊行した歴史学者の磯田道史氏がドラマだけではわからない真実の家康像を解説する

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source : 週刊文春 2023年3月9日号