「部を揺るがす重大事件が起きたにもかかわらず、学校は、隠蔽しようとしている。これでは子供を安心して預けることができません」
こう告発の声を上げたのは、全国高校ラグビー大会、通称“花園”に15回出場を誇る名門・京都成章高校ラグビー部員の保護者、Aさんである。
京都成章のラグビー部は1986年の開校と同時に創部された。
「特に前々回の第100回大会では初の決勝進出。桐蔭学園に敗れたものの準優勝に輝いた。翌年もベスト8、今回もベスト4という屈指の強豪です。昨年から日本代表の主将となった坂手淳史選手も同校出身。部員数は約100名で、関西を中心にスカウトされてきた選手が集う。専属のトレーナーや栄養士がいるなどプロ顔負けです」(スポーツ紙記者)
今年1月まで同部を指揮してきたのが、名将・湯浅泰正氏だ。
「湯浅氏は創部2年目から監督を35年間務めていた。今回、長らくコーチを務めていた関崎大輔氏に監督を譲り、自身は総監督となりました。今後は地域との連携を図り、京都ラグビー界の発展を目指していくと宣言しています。これまでの活動が評価され、4月には京都成章の校長にも就任しました」(同前)
ところが、その勇退から時を置かずして大事件が起きた。4月に大学進学を控えていた3年生の部員複数名が、3月下旬に大麻取締法違反で逮捕されたというのだ。
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source : 週刊文春 2023年5月4日・11日号