「昨年度から13人減り、4人しか補充されなかった病棟もある。今は看護師1人で10人ほどの患者を受け持ち、本来は事務に専念するはずの看護師長も病床整備や搬送を手伝っている有り様です。4月以降に過労で体調を崩し、すでに休職した人すらいる」(東京医療センター看護師)

 小誌が今年2〜3月、5週にわたって報じた、独立行政法人国立病院機構(NHO)の病院における看護師の大量退職問題。難病や急性期の医療など地域の重要拠点である全国のNHO病院で、サービス残業や妊婦の看護師への夜勤強要などの「ブラック労働」が横行する実態を明らかにした。

NHOの楠岡理事長

 新年度を迎え、現場に変化はあったのだろうか。

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source : 週刊文春 2023年5月4日・11日号