羽生結弦の五輪連覇の鍵を握るコーチのブライアン・オーサー。羽生は求道者のごとく高みを目指すが、金メダルだけを狙うなら、それは危うさを孕んでいた。選手の美学とコーチの戦略の葛藤の最中、大ケガが羽生を襲う。最強コンビに、今何が起きているのか――。

金メダル請負人のブライアン・オーサー

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「ほとんど痛みはありません。100%で戻ってくると確信しています。羽生選手を見くびらないでください」

 2月6日、羽生結弦(23)のコーチ、ブライアン・オーサーはあくまで強気だった。バンクーバーではキム・ヨナ、ソチでは羽生に金メダルを獲らせた。羽生のコーチになって6年。2人の距離は、トップアスリートならではの美学と戦略の違いによって、時に近づき、時に離れもした。

バンクーバー五輪ではキム・ヨナのコーチを務めた

 羽生は昨年11月のNHK杯の公式練習で転倒し、右足首を負傷。氷上練習は今年に入ってから始め、16日にぶっつけ本番で個人ショートプログラムを迎える。五輪連覇の鍵を握る二人三脚は、無事ゴールまでたどり着けるのか――。

 2人の師弟関係が始まったのは2012年のことだ。

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source : 週刊文春 2018年2月22日号