金融庁の新長官に栗田照久総合政策局長(59)が7月4日付で就任した。栗田氏は京大法学部を卒業後、1987年に旧大蔵省に入省。99年に金融庁に移った。2013年に花形ポストの銀行一課長に抜擢され、みずほ銀行の“反社取引問題”の対処に奔走。警察庁が保有する反社情報を、金融機関が照会できるシステムの構築を実現させた。

「栗田氏は“豪腕長官”森信親氏から“腹心”として可愛がられてきました。18年に若くして監督局長に就任。ところが以降4年間、同じポストに留め置かれます。それでも、コロナ禍で金融機関に事業者支援を徹底させ、過去のような貸し渋りを防いだことで政治家の評価も高めた。22年6月にようやく、政策立案などを担う総合政策局長に就きました」(金融庁関係者)

 だが、栗田氏には長官昇格に立ちはだかる同い年の“本命”がいた。伊藤豊監督局長(59)だ。ただ、伊藤氏は2浪で東大に入ったため、入省は89年。栗田氏の2年後輩にあたる。

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source : 週刊文春 2023年7月13日号