「あの人は今や『ラヴィット!』スタッフの間では天皇のような存在なんです」

 朝7時前の赤坂TBS。長身痩躯の男がタクシーを降り、女性スタッフに迎えられて玄関に消えて行った。

 テレビ関係者が畏まるのは麒麟・川島明(44)である。

魅惑の低音で朝8時台を牛耳る

 1999年に田村裕(43)と麒麟を結成した川島は、2001年の第1回M-1グランプリ決勝を機に全国区の人気を得た。ところが。

「07年に田村の自叙伝『ホームレス中学生』がヒットすると、一気に“じゃない方芸人”枠に押し込まれ、コンビで番組出演しても川島部分だけカットなんてことも多かったそうです」(お笑いライター)

 だが川島には芸人としての地力があった。「R-1」や「アメトーーク!」といった話芸の力量を試される場で実績を残し、「フリートークや機転の利いた番組回しが評価されるようになりました」(番組制作会社社員)。

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source : 週刊文春 2023年7月27日号