「悪質タックルから5年。また大きな不祥事が起こってしまった。部どころか、大学の体質が問われる事態になってしまった」
狼狽するのは日本大学アメリカンフットボール部の関係者である。
日大アメフト部は「フェニックス」の愛称で呼ばれ、学生日本一になること21回。現在も関東一部リーグに名を連ねる、大学アメフト界きっての名門だ。そのアメフト部で思い起こされるのは、2018年のいわゆる「悪質タックル問題」。
「関西学院大学との定期戦で、日大の選手が相手選手に対して背後からタックルを仕掛ける映像がクローズアップされ、猛批判を浴びました」(スポーツ紙記者)
タックルを指示したとされた監督は辞任し、部は下部リーグに降格。半年間は対外試合もできなかった。その後、新体制に移行し、19年12月には一部に再昇格を果たしていた。
ところが、再生を果たしたチームに異変が生じている。シーズン直前のこの時期に選手たちの姿が練習場にない。公式ホームページは「メンテナンス」と称し現在も閲覧できない。試合も練習も行われている気配がなく、突然の“活動休止”状態。なにがあったのか。
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source : 週刊文春 2023年8月10日号