200人超の犠牲者を出した西日本豪雨。被害が拡大する中、政権中枢の面々は酒宴を繰り広げたかと思えば、国民の多くが反対するカジノ法案に邁進。そして安倍首相は総裁三選に向け、ライバル潰しに余念がない。これが、国民を蔑ろにする政治家たちの実態なのだ。

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「4年前と同じだね」

 西日本で200名以上が犠牲となった豪雨災害。今月9日、安倍晋三首相は、100人を超える死者を出した広島県内の惨状を伝える写真を前にこう呟いた。

 首相の頭をよぎったのは、2014年8月に広島市内を襲った集中豪雨。77名の犠牲者を出したが、当時、首相は発災5日後に現場を視察していたのだ。

「9日の正午過ぎ、11日から予定されていた欧州・中東訪問が中止になりました。災害対応に専念するためという理由で、実際に11日は岡山、13日は愛媛と被災地を次々に視察した。愛媛では、加計問題の“天敵”中村時広知事と被災地を視察し、『プッシュ型支援はどうですか?』と低姿勢で尋ねていた。中村氏の元には菅義偉官房長官から事前に連絡が入っていました」(官邸担当記者)

 ところが14日に右足の痛みを訴えた安倍首相。慶応大学病院で「股関節周囲炎」と診断され、翌15日に予定されていた広島視察は取りやめになった。

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source : 週刊文春 2018年7月26日号