毎朝のように納豆を食べている人も多いだろう。そんな身近な食べ物が脳卒中予防に効果があるということが発表された。それだけでなく、乳がんや前立腺がんの予防、「妊娠うつ」などに効くことも、別の研究で分かっている。具体的な食べ方も含め、専門家たちに聞いた。

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「1992年から岐阜県高山市に住む約3万人の男女を対象にした追跡調査をしています。16年後の2008年の時点で、脳卒中で亡くなられた方は677人でした。今回、納豆の摂取量によって4つのグループに分けて解析しました。すると、もっとも多く納豆を食べていた人たちは、ほとんど食べていない人たちに比べ、脳卒中死亡のリスクが32%ほど低いことがわかったのです。また、循環器疾患全体で見ても、25%死亡リスクが低いという結果が出ています」

 こう語るのは岐阜大学大学院医学系研究科の永田知里教授である。

 以前から納豆は、「血液をサラサラにする」などと言われていたが、永田教授らの研究により、脳卒中予防に効果があることがわかったのだ。脳卒中とは、脳の血管が詰まる脳梗塞、血管が破れて出血する脳出血、くも膜下出血などの総称だ。

 この研究によると、もっとも多く納豆を食べていたグループの摂取量は、1日約7g(グループでの中央値)。丸いカップの内容量は30g程度、四角いパックであれば40〜50gなので、だいたい週に1〜2パック食べていた計算になる。

 納豆にはイソフラボン、ビタミン類、植物性たんぱく質、レシチンなど様々な成分が含まれているが、いったい何が脳卒中予防につながっているのだろうか。

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source : 週刊文春 2017年3月16日号