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「よく当たる」と人気!? 警官が昇任試験用の問題集を書いて「執筆料1億円」の裏側

 厳冬の折、背筋が寒くなっているお巡りさんは他にもいるに違いない。全国の多数の現役警察官が出版社の依頼を受けて昇任試験用の問題集の問題や解答を執筆し、現金を受け取っていた問題が1月8日、明らかになったからだ。

 社会部記者が明かす。

「発端は西日本新聞のスクープ。全国の警察官の昇任試験用の問題集を手掛ける出版社『EDU-COM』(東京)の内部資料をもとに、7年間で同社から17道府県警の467人が執筆料1億円超を受け取っていたと報じたのです。最も高額だった大阪府警の警視正には7年間で1500万円超が支払われ、彼は部下にも執筆を割り振るなどして約1万9000ページ分執筆していたと見られます。公務員に一般的に禁じられ、許可が必要な『副業』にあたるかは今後の判断になりますが、菅義偉官房長官も11日の記者会見で『警察庁が必要な事実確認をしっかり行う』と言明。現在、調査が進められています」

一部の警察官には飲食接待も(『EDU-COM』HPより)

 そもそも、日本の警察制度は戦後、GHQの指導下、戦前の中央集権型の制度への警戒を背景に地方分権的な制度が導入され、各都道府県に独立した警察機関が設置された。そのため、採用試験も昇任試験も都道府県ごとに行なっており、試験内容も違う。

「警察関係者の指導を仰ぐにしても全国的なネットワークが必要で、こうした出版社では警察OBも顧問をしている。そうして一部の現役警察官に脈々と執筆業務が受け継がれてきたようです」(同前)

 ただ、報道ではあまり触れられていない点もある。