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篠原ともえ40歳に シノラーブームからの変貌ぶり「強烈キャラは演技だったのか」

篠原ともえ40歳に シノラーブームからの変貌ぶり「強烈キャラは演技だったのか」

2019/03/29

genre : エンタメ, 芸能

 昨年、歌手を引退した安室奈美恵は、1990年代後半、そのファッションを模倣した「アムラー」と呼ばれる若い女性たちを生んだ。これに対し、同時期に「シノラー」と自ら名乗り、個性的なキャラで注目されたのが、タレント・アーティストの篠原ともえである。今年で芸歴24年を迎える彼女は、きょう3月29日、40歳の誕生日を迎えた。

「グフグフ」「クルクルッ」からすっかり落ち着いた

 篠原は16歳だった1995年、電気グルーヴの石野卓球プロデュースのシングル「チャイム」で歌手デビュー。その後「クルクル ミラクル」や「ウルトラ リラックス」などがヒットする。テレビでも、お団子頭に前髪を短く切りそろえ、手づくりのアクセサリーを装着しランドセルを背負うなど奇抜な“シノラーファッション”に加え、「グフグフ」「クルクルッ」などと言いながらのハイテンションぶりで、強烈なインパクトを与えた。

 現在の篠原は、すっかり落ち着いた雰囲気で、女優や衣装デザイナーなどさまざまな分野で活躍している。NHK教育テレビの仏像拝観手引の番組に出演したのをきっかけに、神社仏閣を巡るようになった。近年の若い女性のあいだでの御朱印ブームの火付け役は彼女ともいわれる。このほか、高校時代に天文部で得た知識を活かし、プラネタリウムでの星空解説やライブを開催するなど、「宙(そら)ガール」としても注目される。昨年から今年にかけては、東京ドームシティTeNQとコラボレーションして、星をテーマにした初のデザイン展も開催した。

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個性的な「シノラーファッション」でブームを巻き起こした

あのころは無理をして、演じていたの?

 それにしても、シノラーブームのころからの変貌には驚かされる。篠原によれば、会った人から「あのころは無理をして、ああいうキャラを演じていたの?」と訊かれることも多いらしい。だが、これに対し本人は《それは違います。テレビの世界に飛び込むという夢が叶い、完全に舞い上がっている少女の姿がそのまま画面に映し出されていた感じ。喜びを抑えきれなくて、グフグフになっちゃいました(笑)。だから、計算も演出もゼロでした》ときっぱりと否定する(※1)。

ランドセルを背負うスタイルも鮮烈だった

 デビュー後、何度か転機があった。1997年には、石野卓球の手を離れてバラード曲「ココロノウサギ」をリリース。いままでの路線とは異なる楽曲に、当初は不安もあったが、結果的に新たなファンがつき、シノラーではないナチュラルな方向での仕事も増えた。さらに2002年、劇団「竹中直人の会」の舞台『月光のつつしみ』に、つつましい人妻の役で前髪を下ろすなど従来のイメージを変えて出演したところ、それまでのファンとは違う世代から支持されるなど好評を得た。